川島ブログ 

コミュニケーション能力に関するブログを書いています。筆者は元引きこもり、ニート、現在はダイレクトコミュニケーションの講師をしている川島達史です。

コミュニケーション能力コラム 47  1日の会話量2

コミュニケーション能力コラム 47  1日の会話量2

 

前回は1日の会話量について統計的なデータを紹介しました。1日の会話は6時間で、そのうち雑談が6割を占めているというものでした。

 

・友人の多さと希望

基本的には「雑談時間が多い」「友人の多さ」は正の相関関係にありそうです。こちらは、国の統計(我が国と諸外国の若者の意識に関する調査)から引用した図です。

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「希望」と「友人の数」を分析したものですが、友人が多いほど将来に希望を持っていることが分かります。会話をする→友達が多い→希望を持つという循環があると言えそうです。

 

ざっと見ると、6人以上に1つの壁があるように推測されます。6人以上の友人から希望を持ちやすいとざっと指標になりそうですね。

 

それにしても、31人以上って結構すごいですね!相当リア充な気がします(^^;

 

 

 ・雑談とポイント

話を戻します。では雑談が苦手な方が雑談力をつけるにはどうすればいいのかというと、ポイントは3つあると考えています。

 

① 生活改善

例えば、30年間会話が苦手で全然話してこなかった・・・という方がいたとしたら、やはり改善するには、「量」が結構大事になってきます。1日中雑談がない環境というのは孤立者少なり精神的に追い込まれやすくなります。職場のランチタイムで雑談する、休日なんらかの集まりに参加する、家族とご飯を食べるなど生活改善することがポイントになると思います。

 

② 基礎は抑える

盲目的にトレーニングをするのではなく、ある程度の効率は大事です。自己流ですと偏ったコミュ力をつけることが多いので、まずは会話の基礎をしっかり固めて、その上で自分なりの個性を磨いていくと良いと思います。

自己流で行くんだ・・・といのももちろん悪くはないですが、迷路に迷いやすいです。基本は総合的なトレーニングを学んだほうがいいと思います。

 

③ 目的を持つ

雑談をする環境はなんらかの目的を共有していると長続きしやすくなります。ビジネスの集まりでも良いですし、登山でもいいですね。私の場合は麻雀が好きなので雀荘で雑談しています笑 もちろんコミュニケーション力つけるという目的で長期的に勉強を重ねるのもいいと思います。

 

以上簡単ではありますが1日の会話量をテーマにコラムを書かせて頂きました♪

 

 

********************:出典

平成25年度 我が国と諸外国の若者の意識に関する調査
平成26年6月 内閣府

コミュニケーション能力コラム 46  1日の会話量

コミュニケーション能力コラム 46  1日の会話量

 

・ロボットレストランとおばあちゃん

先日、新宿の喫茶店で作業をしていたら、90歳ぐらいのおばあちゃんが入店してきました。腰が完全に曲がっていらっしゃいまして、お店に入ってから席に座るまで、3分ぐらいかかっていました。要支援2ぐらいかな・・・

 

んで、そのおばあちゃんがなぜか私に話しかけてくれまして、そのまま30分ぐらい雑談してしまいました。なんでも「ロボットレストラン」に行きたいとのことなのです。ロボットレストランというと、歌舞伎町のど真ん中にある、カオスなレストランです。

 

90歳でそのバイタリティに驚かされますね。あまりにも歩くのがおぼつかなかったので歌舞伎町のど真ん中辺りまで送ってきました。用があったので途中でお別れしましたが、ちゃんと楽しむことができたのでしょうか?心配です。

 

・1日の会話量について

さてさて!おばあちゃんとの雑談を前振りとして、久しぶりにコミュニケーション能力コラムを書きます!今回は「1日の会話量」について面白い統計があったので紹介しようと思います。

 

突然ですが皆さん1日にどれぐらい会話をしていますか?

 

会議、雑談、SNS、電話、メールこみこみです。ちなみに私はSNSやメールを含めると、大体5時間前後だと思います。対人コミュニケーションは平均すると3時間ぐらいでしょうか。

 

国立国語研究所の統計によると、驚くべきことに、一日の会話量の平均は6時間という結果になっています。

 

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特筆すべきはその内訳で、なんと雑談が60%を占めています!

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国立研究所の研究では大体、3.5時間程度は雑談に費やしていることになるのです。結構みんな雑談に時間を使っていることがわかります。

 

 

母集団を精査するともう少し下がる気がしないでもないですが、それでも1日で雑談に要している時間はかなり多いと言えそうです。さて、このデータからいくつか考えなくてはならないことがあります。

 

 

コラム47に続きます。

 

 

 

**************

出典

国⽴国語研究所「⽇常会話コーパス」プロジェクト報告書 1

一日の会話行動に関する調査報告

 

 

コミュニケーション能力-講座の軌跡187 起業ニート編 ようこそダイコミュへ

コミュニケーション能力-講座の軌跡187 起業ニート編 ようこそダイコミュへ

 

引きこもりから起業ニートになった私は、コミュニケーション講座を開講することにしました。しかし、生徒さんが1人も集まらず、資金が枯渇してしまいました。いよいよ借金をする決意を固めたその時、「コミュニケーション能力」という検索ワードで1位を獲得したのです。

 

・裏付けのない不安

コミュニケーション能力で1位を取ってからアクセス数は900アクセスまで伸びていきました。1日900人が見に来てくれているなんて・・・にわかに信じられません。しかし分析ソフトはその事実を冷静に刻んでいました。

 

ただし、この僥倖的状況は砂上の楼閣でしかありません。何しろ、どうして1位になったのか?全く理解できていないのです。根拠がない・・・ということは、いつ楼閣が崩壊するかわからないのです。

 

アクセス数は明日にはまた元通りになってしまうかもしれません。そうすれば、暗雲立ち込める日々、人生の停滞の日々に戻ることを意味します。借金生活になり、何十年も浮上できないかもしれない・・・そんな恐怖がジワリと背中に覆いかぶさってきます。

 

私は自分ではコントロールできない運命の元にあることを理解していました。

  

・1週間引き合いなし

検索順位は、多少の変動はあったものの、幸運にもその後、1週間ずっと上位表示されていました。しかし、肝心のメールは全く来ません。

 

にわかに、アクセス数が正しいのか?疑心暗鬼になってきます。所詮ホームページを作成して3か月のド素人です。何か設定が間違っていて、たまたま900という表記になっているのかもしれません。もしかしたら私のPCだけ1位なのか?と疑いたくなってきます。

 

 

受診メールはありません

 

 

の表記を見るたび、

社会から拒絶されたような気持になってきます。

 

 

鏡を見ると、 髭は伸び放題です。

髪は残バラ、姿勢が悪く、猫背になっています。

睡眠不足で、目が腫れていました。

痩せてしまったせいか、

顔から生気が失せていました。

 

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アクセス数が増えても

引き合いがない・・・

 

もしかしたら

僕がやろうとしていることは

そもそも間違っていたのか・・・

 

そんな暗澹とした気持ちになってきます。

 

 

・10年間の出口

この頃になると、狂ったように受信メールをチェックしていました。30分ごとメールフォルダをクリックしている自分がいました。 精神衛生上よろしくなかったのですが、自分を止めることができませんでした。

 

 

何度クリックしても・・・

もう見飽きた文言が並んでいます・・・

次こそは、次こそは・・・

と念じながらクリックを続けました。

 

 

 そうして10月の10日あたりだったでしょうか。いつものように不毛で、自虐的なクリックを続けていると、不意にいつもとは違う、決定的な文言が目に入ってきたのです。

 

 

 

 

「新着メッセージがあります」

 

 

 

その文字を見た瞬間、

身体がビクッと反応しました!!

 

 

・・・

 

・・・

 

もしかして・・・

 

 

たのむ・・・

 

・・・

 

・・・

 

 

そう念じながら

 

 

私は受信メールを開きました。

 

 

 

 

 

 

 

 

「コミュニケーションで悩んでいます。

 受講できますか?」

 

 

 

 

 

 

 

それはたった2行のメールでした。

 

 

簡素なメールでした。

 

 

ですが、それは紛れもなく

 

確かに

 

確かに

 

 

「講座を受講したい」

 

 

というはじめてのメールだったのです。

 

 

その瞬間、私は喜びというより、

放心状態になっていました。

 

 

様々な出来事が脳裏をよぎりました。 

 

 

思えば私は16歳の頃に起業を決意して、もう10年近くが過ぎ去っていました。結果は出なかったですが私はただの1日も休むことなく、「コミュニケーション講座」という試みにチャレンジを続けました。

 

一度しかない人生、自分の使命はコミュニケーションで悩む人のために尽くす・・・。

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1年よく耐えた・・・

 

 

諦めず続けて良かった・・・

 

やっと結果が出た・・・ 

 

放心状態で画面をみていました・・・

 

色々な感情が頭を駆け巡り

錯綜していました・・・

 

 

もはやうれしいのだか、安心したのだか、プレッシャーなのか、幸福なのか、不安なのかわけがわからなくなっていました。ただ今までに味わったことのない感覚がありました。

 

 

私は画面を見ながらじっとその2行のメールを見つめていました。いとおしく、画面をなでなでしている自分がいました。

 

応募してくれた〇〇さん・・・おれ頑張るわ・・・

 

 

とつぶやいていました。 

 

 

 ・父親への報告

そして、私は不意にこの事実を報告したい衝動にかられました。それは、ここ1年迷惑を掛けっぱなしの寡黙な父親でした。

 

私は学生時代、父親の財布から何度も1万円を盗み、麻雀にハマったバカ息子でした。東大に入学した兄貴に比べ、私はただ実家に寄生するだけの、モラトリアム人間でした。その罪を抱えながらずっと自分のやりたいことをやらせてもらっていたのです。*「コミュニケーション能力-講座の軌跡21  父親の財布から1万円を盗んで麻雀」 

 

 

家族も一緒に我慢して耐えてくれたのです。

 

 

私は気が付くと2階の書斎にいる、

父親の部屋をノックしていました。

 

 

「お父さん。今日はじめての申し込みがあったよ!」

 

 

と告げました。

 いつも寡黙な父親はいつもどおり

 

 

 

「そうか・・・良かったな・・・」

 

 

と呟きました。

 

 

ただその声色はいつもよりも

明るいことだけは確かでした。

 

 

私は、それだけを告げ、

再びドタドタと階段を登り

屋根裏部屋のPCの前に座りました。

 

 

さあ・・・

やっとスタートラインに立てた・・・

 

 

これからが本当の勝負だ。

 

 

今度は不思議なプレッシャーが湧いてきました。

 

 

本当に僕は

「コミュニケーションで悩む人が納得してくれる講座」

を開くことができるのだろうか・・・

 

 

そこには生々しい新たな命題が生まれていました。

 

 

  

起業ニート編 おわり

 

 

 

************************当時の回想

ここまでお付き合い頂きありがとうございました。いやあ長くなってしまった!!正直、人生でも相当辛い時期だったので、書きながら苦しかったです。ですが、初心に帰ったつもりで、書き続けました。

 

当時の状況を振り返ると、やはり私は運が良かったと思います。人口知能の精度がまだ粗く、リンクを片っ端から貼って、少し特殊な技術を使うと、一気に上位表示が可能だったのです。今では考えられません。

 

2006年ぐらいはまだWEBに対してそこまで気合を入れている講座はなく、私は若いこともあり、新しい広告手段にチャレンジできたことが良かったのかと考えています。時代が見方をしてくれたと感じています。

 

まあそれにしても・・・首の皮1枚つながってどうにかスタートしたんだな~と今でもヒヤヒヤしますね。。 今でこそ冷静に書くことができますが、もう2度と味わいたくありません。

 

 

次回のシリーズは

『コミュニケーション能力-講座の軌跡188-あがり症編 「9000円の入金に震える」』

となります。3ヶ月後ぐらいに再開予定です。

 

 

通常ブログは定期的に書きます!!

またきてくださいね♪

 

 

そうそう!8月4日に文化祭が開催されます♪

https://www.direct-commu.com/event/

コミュ力はやはりチャレンジあってこそだと思います。

残り3名、出演者の方をお待ちしています(^^)

 

 

***********************
私川島達史は元引きこもりニートです。対人恐怖の克服体験、起業について執筆中です。対人恐怖の克服、どうして引きこもりがコミュニケーション講座を創ったのか?興味がある方は是非ご一読ください。

 

・軽度対人恐怖時代    1~32
・引きこもりピークに   33~56
・フリーター時代     57~82
・2年間の会社員時代   83~128
・起業ニート時代     129~187

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当ブログを執筆している川島達史は
コミュニケーション講座を開催しています♪
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コミュニケーション能力-講座の軌跡186 起業ニート編 蜘蛛の糸

コミュニケーション能力-講座の軌跡186 起業ニート編 蜘蛛の糸

 

引きこもりから起業ニートになった私は、コミュニケーション講座を開講することにしました。しかし、生徒さんが1人も集まらず、資金が枯渇してしまいました。借金の申し込みをするため、国の金融機関で面接をしたのですが、門前払いを受けてしまいました。

 

その後、フランクルの言葉に勇気をもらった私ですが、やはり帰宅すると逃れられない現実と向き合うことになりました。

 

 

国民生活金融公庫もダメだった・・・

残るは高利の消費者金融・・・

僕はどこまで落ちていくのか・・・

結局逃げ場はない・・・

 

 

私はいよいよ消費者金融から借金をする決意を固め、PCを開きました。

 

ブックマークした消費者金融のサイトを捜していると、

 

「ホームページアクセス数」

 

のブックマークが目に入りました。そういえば、ここ10日間、精神衛生上よくないので、自作サイトを見ることをやめていました。ダイコミュのホームページは閑古鳥の住処となっていたのです。

 

私は不意にアクセス数を確認してみようか・・・

 

と考えました。

 

深い意図はありませんでした。

 

どうせ変わってない・・・

 

と冷笑するような感覚でしょうか。とにかく私は溜息を吐きながら、自虐的、軽蔑の眼差しでアクセス数を調べてみたのです。

 

 

9月30日  32

10月1日  18

10月2日  

10月3日  28

10月4日  30

10月5日  19

10月6日  40

10月7日  21

10月8日  120

10月9日  157

 

10月10日 820

10月11日 789

 

・・・

 

・・・

 

 

 

あれ・・・

 

 

ん・・・?

 

 

なんだこれ??

 

 

820人?

 

 

789人?

 

 

ええ・・・????

 

 

なんで???

 

 

わが目を疑いました。何度見ても、アクセス数は800近辺まで伸びているのです。

 

なんだこれ??

 

バグったのか??

 

 

頭の中は混乱していました。

 

何が起こったのか??

 

理解できませんでした。

 

 

私はゆっくりと深呼吸をしました。

 

 

落ち着け・・・

落ち着け・・・

 

 

 

そして、まず私が狙っていた

 

 

「コミュニケーション能力」

 

という単語をYAHOOで検索してみました。

 

すると、なぜか検索順位が

 

  1位

 

にサイトが来ていたのです

 

 

はあ・・・嘘だろ・・・おい。

 

 

何度も何度も検索したのですが、

 

 

間違いなく 

 

 

「コミュニケーション能力」 

で1位になっています。

 

 

それどころか、

 

「コミュニケーション 2位」

「コミュニケーションスキル3位」

「コミュニケーション講座 1位」

 

と、コミュニケーションに関わる検索のことごとくが上位を取っていたのです。

 

 

いやいや・・・

 

ありえない・・・

 

ありえないって・・・

 

 

 

私はPCにへばりついて

この奇跡を確認しました。

 

 

しかし、

何度検索しても・・・

何度検索しても・・・

 

 

 

私のサイトは

「コミュニケーション能力」

と検索すると1位に表示されていました。

 

 

 

このとき私の額に、

妙な脂汗が出てきました。

余りにも大きなチャンスが来ると

人間は別の意味でプレッシャーを感じるのです。

 

 

この出来事は私にとって間違いなく

蜘蛛の糸

でした。

 

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 © ハヤシユカ様(イラスト掲載許可を頂きました!ありがとうございます サイトはこちら

 

 

地獄の淵でうごめいている私にとって

絶対に逃してはならない

人生で唯一のチャンスでした。

 

 

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© ハヤシユカ様

 

 

うそだろおい・・・

 

 

信じられない・・・ 

 

 

だけとどう見ても現実だ・・・

 

 

話ができすぎだ・・・

 

 

でもこのチャンスは絶対に生かさないと・・・

 

 

 ついさっきまで

借金を覚悟していたのに、

私は人生最大のチャンスをついに手にしたのです。

 

 

しかし、それは蜘蛛の糸のように

裏付けがはっきりしない

気まぐれなチャンスでした。

 

 

なぜ、1位なのか全くもって意味不明なのです。

 

 

それはそのまま、

いつ糸が切れてもおかしくない

という裏返しでもあるのです。

 

 

実際、小説では犍陀多が登っている最中に

蜘蛛の糸は切れてしまいます。 

 

 

犍陀多になってはいけない。

絶対に登りきるんだ・・・

 

 

私はパソコンにへばりつき、

この最大のチャンスを生かすために

サイトをさらに改良することにしたのです。

 

  

こんなチャンスは人生で二度と訪れない・・・

絶対に登りきるんだ・・・

 

 

私は、

心を込めて、

願いを込めて

不眠不休で自作サイトの

改良を重ねました。

 

 

 

 

***********************

私は芥川龍之介が好きで、蜘蛛の糸を読んでから、5年近くゲン担ぎで、みみずや、ありんこや、カメムシをたくさん助けてきました。もしかしたらお釈迦様が本当に助けてくれたのかもしれません笑。いまでも、自分のおまじないとして、小さな虫はなるべく助けるようにしています。

 

*****蜘蛛の糸 芥川龍之介*****

御釈迦様はその池のふちに御佇おたたずみになって、水のおもておおっている蓮の葉の間から、ふと下の容子ようすを御覧になりました。この極楽の蓮池の下は、丁度地獄じごくの底に当って居りますから、水晶すいしようのような水を透き徹して、三途さんずの河や針の山の景色が、丁度のぞ眼鏡めがねを見るように、はっきりと見えるのでございます。
 するとその地獄の底に、※(「特のへん+廴+聿」、第3水準1-87-71)陀多かんだたと云う男が一人、ほかの罪人と一しょにうごめいている姿が、御眼に止まりました。この※(「特のへん+廴+聿」、第3水準1-87-71)陀多と云う男は、人を殺したり家に火をつけたり、いろいろ悪事を働いた大泥坊でございますが、それでもたった一つ、善い事を致した覚えがございます。と申しますのは、ある時この男が深い林の中を通りますと、小さな蜘蛛くもが一匹、路ばたをって行くのが見えました。そこで※(「特のへん+廴+聿」、第3水準1-87-71)陀多は早速足を挙げて、踏み殺そうと致しましたが、「いや、いや、これも小さいながら、命のあるものに違いない。その命を無暗むやみにとると云う事は、いくら何でも可哀そうだ。」と、こう急に思い返して、とうとうその蜘蛛を殺さずに助けてやったからでございます。
 御釈迦様は地獄の容子を御覧になりながら、この※(「特のへん+廴+聿」、第3水準1-87-71)陀多には蜘蛛を助けた事があるのを御思い出しになりました。そうしてそれだけの善い事をしたむくいには、出来るなら、この男を地獄から救い出してやろうと御考えになりました。幸い、側を見ますと、翡翠ひすいのような色をした蓮の葉の上に、極楽の蜘蛛が一匹、美しい銀色の糸をかけて居ります。御釈迦様はその蜘蛛の糸をそっと御手に御取りになって、玉のような白蓮しらはすの間から、遥か下にある地獄の底へ、まっすぐにそれを御おろしなさいました。

 

**********************

 

 

次のコラム

コミュニケーション能力-講座の軌跡187 起業ニート編 ようこそダイコミュへ - 川島ブログ

 

コミュニケーション能力-講座の軌跡185 起業ニート編 フランクルの言葉

コミュニケーション能力-講座の軌跡185 起業ニート編 フランクルの言葉

 

引きこもりから起業ニートになった私は、コミュニケーション講座を開講することにしました。しかし、生徒さんが1人も集まらず、資金が枯渇してしまいました。借り入れを起こすため、国の金融機関で面接をしたのですが、門前払いを受けてしまいました。

 

・駐車場でうずくまる

ビルを出ると私は歩く気力がなくなり、フラフラと駐車場の片隅にへたり込んでしまいました。動悸がして、崖から滑落していくような感覚が続いていました。

 

私は路上で絶望しているとき、誰か助けてくれないか?なぜかありえない願望を抱きました。辛い気持ちに寄り添ってくれる誰かが、ふいに現れ、そっと話をきてくれないだろうか・・そんな助けを求める気持ちでいっぱいになっていました

 

しかし、当然誰一人声をかけてくれません。私は孤独でした。全てを抱え込み、私の事業の思いを理解してくれる人はだれもおらず、親しい人から、社会から、NOを突き付けられ、本当につらかった。

 

・美しい秋晴れ

私はしばらく頭を抱え、呼吸を正常に戻すことに専念しました。

 

1時間ぐらい立つと少しだけ平静を取り戻しました。

 

そして・・・

 

不意に私は天を仰ぎました。

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私はあっけにとられました。

 

美しい秋晴れの空がそこにあったのです。

 

なぜか、その空が限りなく美しいのです。

 

秋の高い空が、地球を覆ってくれて、守ってくれている。薄い青色の空に、雲がふわふわと浮いていて、ポカポカと暖かい。

 

私の人生の緊張感とは真逆でした。

 

弛緩し、幸福感に溢れた

世界が頭上には広がっていました。

 

それはデジャブに近い感覚でした。

 

どこかで見た感覚だ・・・

 

と感じました。

 

内省してみると・・・

 

 

デジャブの源泉はフランクルが書いた「夜と霧」にある文章であることを思い出しました。フランクルはユダヤ人として迫害を受け、収容所の中から奇跡的に生還した精神科医です。フランクルはロゴセラピーという心理療法を提唱します。

 

人間はどんなに辛い状況でも、自分の人生を意味あるものにしたいという

「意味への意志」

を持つとする心理療法です。例えばフランクルは絶望的な収容所の中で以下のような出来事があったといいます。

 

***************

「また収容所で、作業中にだれかが、そばで苦役にあえいでいる仲間に、たまたま目にしたすばらしい情景に注意をうながすこともあった。・・・・わたしたちは、暗く燃えあがる雲におおわれた西の空をながめ、地平線いっぱいに、鉄色から血のように輝く赤まで、この世のものとも思えない色合いでたえずさまざまに幻想的な形を変えていく雲をながめた。その下には、それとは対照的に、収容所の殺伐とした灰色の棟の群れとぬかるんだ点呼場が広がり、水たまりは燃えるような天空を映していた。わたしたちは数分間、言葉もなく心を奪われていたが、だれかが言った。

「世界はどうしてこんなに美しいんだ!」

*****************

V・Eフランクル 夜と霧 池田香代子訳、みすず書房より

  

・ポカポカと暖かい

絶望的な収容所の中でさえ、人は自分の人生を幸福なものとして意味を見出す心の動きがあったのです。私はフランクルの意味への意志を少しだけ理解した気がしました。

 

空をまじまじと眺めるなんて15年ぶりだったかもしれません。いや人生ではじめてだったかもしれません。空をみればこんなにも美しい景色が広がっていたなんて・・・不思議な気持ちになっていました。私はしばらくその秋晴れを眺めぼうっとたたずんでいました。 孤独だけどそれとは無関係にこの世の中は美しいなと感じました。

 

その美しさの真下でポカポカと暖かい日にあたっていると、自分のどうしようもない状況を太陽が暖かく励まされているような感覚になってきました。

 

・意味への意志  

人は、心底辛い状況の中でも、絶望することなく、人生を意味のあるものにしようと、「意味への意志」を模索するのだと、美しい秋空を見ながら感じていました。

 

何度も何度もくじけそうになったけど、それでも人間は自然と自分の意志を持って意味のあるものにしようともがくのだと感じました。

 

私は辛い状況にいる生徒さんでも、意味への意志をしっかり汲み取れる講座を作りたいと考えていました。きっとどんなにつらい状況の中でも本人は生きる意志を育てようとしているはずだ。それを探して受け止めて、健全に育てていけるような講座にしたい。

 

生徒さんが一人もいない状況の中でのおかしな話ですが、そんなことをぼうっと考えていました。

 

 

・いくばくかの気力をとりもどす

3時間ぐらい駐車場にいたでしょうか。

完全に不審人物だったと思います。

 

 

私はいくばくかの気力を取り戻し、

自宅に帰宅しました。

 

 

あたりは暗くなっていて、

あの美しい秋晴れの空から

また暗い夜がやってきていました。

 

 

私はいつもの屋根裏部屋に戻ると

消費者金融を最終的に選択すると腹を決め、

PC 画面をひらいたのです。

 

 

そして、その日に、

人生を変える奇跡

が起こっていたことに気が付かされるのです。

それは我が目を疑う出来事でした。 

 

 

 

次のコラム

コミュニケーション能力-講座の軌跡186 起業ニート編 蜘蛛の糸 - 川島ブログ

 

 

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コミュニケーション能力-講座の軌跡184 起業ニート編 資金枯渇

コミュニケーション能力-講座の軌跡184 起業ニート編 資金枯渇

 

引きこもりから起業ニートになった私は、コミュニケーション講座を開講することにしました。しかし、生徒さんが1人も集まらず、資金が25万円近くまで減ってしまいました。最期の賭けとして「有料リンク」に投資をしたものの、アクセス数に変化はなく、いよいよ借金せざるを得なくなってしまったのですね。 

 

・借金という重圧

リンクの効果がないとわかると、私はとりあえずホームページに一区切りを付けました。精神衛生上よくないので、しばらくアクセス数を見ないことにしました。いったんお金のことを本気で考え、できる限り有利な条件で借金をしようと考えたのです。

 

いざ消費者金融の資料を眺めると、やはり金利の高さが目につきました。当時は出資法改正前で、大体15~20%ぐらいが多かったと思います。

 

300万円を借りると、年間で60万円の金利がかかる計算でした。さらにそれがさらに膨らむと、432万518万とどんどん膨らんで行くことになります。

 

数日間悩みました。

 

⇒ 仮に432万円になってしまったら・・・

⇒ 借金を返済するのに2~3年はかかる

⇒ 返済後、起業を資金を貯めるとすると
  さらに2~3年かかる

 ⇒ その頃には32歳になっている

 

私は32歳ぐらいになるまで次の手を打てないのではないか?と感じはじめていました。失敗すると次にチャレンジできるのは6年後・・・

 

20代後半はビジネスマンとして脂がのった時期です。6年間はあまりにも大きい。そう考えると、体が固まり、すぐに消費者金融で借金をすることができませんでした。

 

・体重激減

ここ数か月、食欲がなくなってしまっていて、ご飯をあまり食べていませんでした。久しぶりに体重を図ると57キロまで減っていました。太っていた時期は80キロあったので、23キロも痩せてしまったことになります。鏡に映る自分がげっそりしているのがわかりました。

 

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・政府からの借金

消費者金融以外の道も模索してからでも遅くない。私は政府系金融機関からの借金も考えました。開業資金の調達先としては、日本政策金融公庫が有名です。日本政策金融公庫は、比較的容易に開業資金を融資する方針を取っていました。

 

そこで私は、3日程度かけて事業計画書を作成し、緊張しながら担当の方との面接に臨みました。しかし、結果は門前払いでした。というのも私は既に起業済みだったからです。日本政策金融公庫は起業前なら、比較的借りやすいのですが、起業後は審査が厳しくなります。

 

さらに私は、1年近く売り上げがゼロ円でした。トドメとして私はどうやって生徒さんを集めるか?そのノウハウすら全くなかったのです。

 

コミュニケーション講座というコンセプトも全く理解をされませんでした。担当の方は、時間の無駄とばかりに、事業計画書に全く興味を示さず、まるで路傍の石をみるかのような無関心さと共に、早々と切り上げていきました。

 

 

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 ・駐車場の隅にへたり込む

担当の方の無関心さに直面すると、私は今までどうにか、洪水にならないように保っていた精神のダムが、ついに決壊してしまった感覚がありました。心の隙間にヒビが入り、マイナスの感情が噴出していきました。

 

自暴自棄で陰鬱な感情が襲い掛かってきました。身体が鉛のように重くなり、私はビルを出ると、フラフラと駐車場の端っこにヘタりこんでしまいました。そして、文字通り頭を抱えて動けなくなってしまいました。

 

もう限界だ・・・

 

頭を抱えながら私はこの10年碌なことがことがなかったことを回想していました。会計士試験に落ちて、人が怖くなり、引きこもり、彼女にフラれ、家族とも会話がなくなあってしまった。

 

僕のことなんか誰も必要としていない・・・

もうどうでもいい・・・

 

 

そんな気持ちが襲い掛かってきました。

 

 

駐車場の周りには

人の足音が聞こえています。

 

 

誰か助けて・・・

 

と言いたい衝動にかられました。

 

 

 

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コミュニケーション能力-講座の軌跡185 起業ニート編 フランクルの言葉 - 川島ブログ

 

コミュニケーション能力-講座の軌跡183 起業ニート編 3000本のリンクドーピング

コミュニケーション能力-講座の軌跡183 起業ニート編 3000本のリンクドーピング

引きこもりから起業ニートになった私は、コミュニケーション講座を開講することにしました。しかし、生徒さんが1人も集まりません。400万円の起業資金が25万円近くまで減ってしまいました。私は苦渋の決断として、資金が枯渇したら、借金することを決意したのです。

 

・借金=罪?

借金をすると決めたものの、私は何か重大な罪を犯すような気持ちになってしまっていました。越えてはいけない一線を越えてしまうような感覚です。ただここまで来たら後戻りはできないのです。

 

ついに借金生活になってしまう・・・

どうにかしないと・・・

どうにかしないと・・・

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借金というプレッシャーを受け、私はなんとかその厄災から逃れようと、狂ったようにWEBに関する知識を吸収していきました。この時PCの画面に反射して写りこんでいる顔を見ると、青白く、無表情で、目が据わっていました。追い込まれている人間の姿がそこにはありました。

 

・突破口どこにある?

ホームページを作成しはじめて2か月・・・私は少しずつではありますが、WEBマーケティングのノウハウを理解し始めていました。広告として明らかに効果があるのは、

 

「リンクをもらうこと」

 

だと明確になってきたのです。実際、YAHOOカテゴリに登録してリンクをもらうと明らかに効果がありました。また他社サイトの分析をすると、リンクが複数貼られていることが多かったのです。

 

突破口はリンクにある!私は確信を深めていきました

 

「リンク リンク リンク」

 

 とにかくリンクがほしいと感じました。

 

そこで、リンクについて徹底的に調べてみると、有料でリンクを張ってくれる業者があることが分かったのです。YAHOOカテゴリだけだと思っていたのですが、そのほかにも複数の会社が存在していました。

 

・ネットルールが不明確な時代 

この「有料リンク」という手法は「作為的である」ので、現在はほぼNGになっています。有料リンクは政治家がお金を払って投票をしてもらうようなものなのです。

 

しかし、当時はまだまネットのルールは不明確で、何が正解で何が不正解なのか、コンセンサスが出来上がっていませんでした。自分をかばうわけではないのですが、当時はそこまでNGというわけでもなかったのです。藁にもすがりたい私は、残り資金で有料リンクを張ってくれる業者を複数探しました。

 

・3000本のリンクが貼られる

リンクを貼ってくれる業者は怪しいと会社ばかりでした。

 

リンク500本貼ります!

1日10本のリンク保証!

弊社リンクで検索順位3位達成!

 

こんな煽り文句が並んでいます。どういう分けか、住所も電話番号もない会社もありました。

 

それでも我を失った私は 

どれか当たれば御の字だ・・・

1社ぐらい効果を発揮してくれれば・・・

 

との誘惑に取りつかれ、5社程度の業者に残り資金のほとんどを使い、片っ端からリンクを張ってもらったのです。

 

結果的に、YAHOOカテゴリ1本だけだったリンクが大量に増えて、私のサイトは3000本のリンクが張られているサイトになりました。 

 

・案の定効果なし

しかし、この投資はかなり投げやりな気持ちでした。とにかく私は徹底的な負け癖が染みついていたので、何をやっても結果はでないというような気持ちになってしまっていました。リンクドーピングもどうせ結果には繋がらないという妙な諦観めいたものがあったのです。

 

とにかく私は対して期待もせず、数日感ホームページのアクセス数を眺めていました。

 

 

そして・・・

数日間・・・

じっと眺めていたのですが・・・

案の定アクセス数に変化はありませんでした。

 

 

ああ・・・やっぱりか・・・

こんなお手軽な作戦で

結果が出るわけがないよな・・・

また騙された・・・

 

私は、世の中全体に足元を見られ、お金をむしり取られているような気持ちになりました。リンク業者がハゲタカに見えました。

 

そしていよいよ残り資金はほぼ尽きた
といっていい状況になってしまいました。

 

私はダイコミュを存続させるため、

借入について資料を集めることにしたのです。

 

 

 

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