コミュニケーション能力-講座の軌跡48 心理療法の勉強をはじめる
・心理学の本をはじめて手に取る
引きこもりがきっかけとなり哲学の勉強を始めた私。「人との関わりの中に幸せがある」という結論に達し、心の治療を始めることにしました。しかし、なにをどう治療していけば良いのかわかりません。
とりあえず、私は薄暗い顔をしながら、いつもの古本屋に出かけました。「哲学コーナー」以外を見ると、「心理学」という分野で足が止まりました。
「うつ病よさようなら」
「認知行動療法」
「自分にやさしくなる本」
「来談者中心法」
・・・さまざまな本が置かれていました。哲学コーナーのストイックさに比べて、心理学コーナーはやや軽めでした。当時の私は「心理学」というものは、女の子が、暇つぶしに学んで、深層心理とか非科学的なものを信じてキャーキャー言っているものだという偏見がありました。しかし、当時哲学から離れて、足が止まるようになったのが心理学コーナーだったのです。
・心理学とは幅広い
独学で心理学の勉強を進めていくと、様々な分野があることがわかりました。大きく分けると3つの分野がありました。
*ミーハー心理学
*学問としての心理学
*治療を目的とした心理学
ミーハー心理学は、科学的根拠のない心理学 深層心理 血液型占い 性格診断 スピリチュアル系 エッセイ本などがあたります。疑り深い精神状態だった私には、スピリチュアル系の本は心にあまり響きませんでした。
学問としての心理学は、現象を分析するための基礎的な心理学です。人間の心における行動原理やシステムを科学的に立証すべく様々な理論が打ち立てられていました。ただ当時の私にはあまり必要性を感じられませんでした。
・治療を目的とした心理学
最後の1つが治療を目的とした心理学。いわゆる心理療法の分野です。心理療法の目的は人間の心をどのように治療していくかを考えていくものです。
代表的なものに、精神分析療法、来談者中心法、認知行動療法(認知療法、行動療法)ややマイナーな心理療法として交流分析、森田療法、絵画療法、・・・などがあることがわかりました。
それまで、これらの本を手に取るのは抵抗がありました。なんだか自分が精神病の患者になったような気持ちがしたからです。しかし、心の問題を解決しようと考えてからは、素直な気持ちで心理療法の本を読むようになっていきました。
心理療法の本には、あたかも自分のために書かれているのか?と錯覚するぐらい、自分の悩みにフィットする知識と実践方法が書かれていました。そうして私は引きこもりを脱出するための様々なコツを学んでいくことになります。
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