コミュニケーション能力-講座の軌跡116 会社員編 終わらないカンペイ
引きこもりから脱出して、私はどうにか就職先を見つけました。ある日、社長から突然中国へ行ってこい!という指令を受け上海へ出張しました。出張先のオフィスで現地社員の王さんと談笑していると、何かが見えました、
私が問いただすと
王さんは「私の彼女のパンツです」と力強く宣言したのです。
*闘将ラーメンマン8巻
どうやら王さんは警備?も含め上海事務所に寝泊まりしていたようです。そして彼女をオフィスの隣の部屋に連れ込むようになったようなのです。
・罪悪感ゼロ
王さんも年頃の男子です。彼女と過ごしたい気持ちは私もわかります。しかし、彼女の下着がひらひらと見える状態で、堂々として王さんの姿にはさすがにカルチャーショックを受けました。
さらには王さんは罪悪感ゼロ!むしろドヤ顔で伝えてくるのです!まるで僕はモテんだぞ!と言わんばかりです。
私は社長から問題があったら報告するように・・・とも言われていました。しかし、目の前にいる純粋な目をした屈託のない王さんを責める気にもなれません。
リーベンレン(日本人)特有の「和」を尊ぶ精神がむくむくと沸き起こります。私は日本人。八百万(やおよろず)の神様があらゆるものに宿っているという国の民です。
きっとそのパンツにも神様が宿っている、これは大自然の一部なのだと受け入れてしまいました。
・仕事ゼロな上海事務所
さて、上海事務所には1週間ほどいたのですが、何をしていたのかというと、ほぼ何もしていませんでした。というのも、上海の事務所はまだ立ち上げたばかりで、仕事がほとんどなかったのです。
上海事務所で、扱っている商品はとても高額でした。年に3回ぐらい取引してしまえば、3人の中国人が遊んでくられせて、さらには日本にも充分な利益が残るぐらいのビジネスモデルを社長が創っていたのです。
上海事務所はその恩恵を丸々受け取る形になっていました。社長としては王さんたちに営業するように伝えていたようですが、ほぼ何もしていませんでしたね。
・仕事は与えられるものである
私には仕事は与えられるものではなく、創るものという座右の銘あります。この行動原理によれば私は上海事務所を改革すべく仕事を創るべきだったのですが、1日目にして都合よく忘れてしまい、ほぼ何もしないで王さんたちと遊び呆けることになります。
(http://d.hatena.ne.jp/kawa-direct/20091102 *仕事は与えられるものではなく創るものである)
上海事務所には1週間程度いました。よく連れて行ってもらったのが、近くにあった居酒屋でした。当時の私は飲み会が大嫌いでした。嫌いを越えて恐怖でした。日本人同士の飲み会は気を使って緊張してしまい、全く楽しくなかったのです。
しかし、王さんたちとの居酒屋での話はとても面白かったです。特に言葉がイマイチ伝わらないというのは逆に気を使わなくて良いので、不安がありませんでした。中国人特有の、気遣い無用?な精神がとても新鮮で純粋に楽しむことができました。
海外に行くと一時的に対人不安が軽減する現象は実は結構よく起こります。この辺の心理的な解釈はそのうちブログに書きたいと思います。
・「カンペイ」デスループ
中国の方の飲み会のルールは
「カンペイ」
と言ったら紹興酒を飲み干さなくてはならないというルールになっていました。空になるとまた注がれて、また飲み干すという行為を繰り返していました。
カンペイデスループです。ひどい時は王さんの彼女とその友達とかも加わって大宴会になっていました。私はお酒にめちゃくちゃ弱いので、2回ぐらい死にかけました。
そしてちゃっかりしていることに王さんたちの飲み会代は会社の経費になっていました。一応経理っぽい感じで社長がお金を預けていたのですが、まあ杜撰でしたね。。
私も何度か奢らされました。。
上海事務所は1週間滞在して、事務所で雑談、王さんたちと観光、飲み会だけでほぼ終わりました。まじで何をしにいったんだ!という感じです。
たまに上司の有賀さんから
「上海はどう?」
と聞かれたら
「メイウエンティー メイウエンティー っす!(問題ない) 経理の帳簿の流れなどをみています」
とひたすらごまかしていました。社長は社長で忙しいらしくほぼ放置でしたので私はノンストレスで王さんたちと毎日遊んで暮らしていました。
上海での桃源郷を味わっていた私ですが、人生とは残酷なもので、いよいよ次の出張先である広州に向かうことになりました。
王さんたちとの交流が名残惜しく、私も上海事務所で一生暮らしたかったのですが、そうもいきません。広州までは飛行機で、向かいました。そして広州でも再び強烈なカルチャーショックを受けることになるのです!
つづく
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