コミュニケーション能力-講座の軌跡110 突破口見つかる
コミュニケーション能力-講座の軌跡110 突破口見つかる
引きこもりから脱出して、就職をした私は、早速追い込まれ始めました。それは就職先の語学力の高さです。英語、中国語がペラペラな方が多く、語学力が低い私は相当浮いていました。
さらには精密機械を扱っている会社なので、日本語ですら、ちんぷんかんぷでした。
例えば、
「センサをプローブに格納し、
DETECTION モードの感知速度は1秒と
高速で漏れを判定します」
こんな感じのやりとりが一日中続いているのです。理解不能な言語をずっと聞いていると、人間結構精神をやられてきます。
このまま漫然と仕事をしていると、語学力の無さ、製品の無理解が露呈して、会社的に居場所がなくなることが明白でした。
・麻雀の思考を活用する
このとき役にたったのが、またしても麻雀的な思考でした。麻雀は相対的なゲームです。必ずしも、「王道の手」が正着打にならないケースがあります。
例えばAさん、Bさん、Cさんが、「王道の手」を上がりにいくとします。するとAさん、Bさん、Cさんの欲しい牌が同じになるので、同じ牌の取り合いになり、結果的に誰もあがれないという現象がよく起こりるのです。
そこで麻雀では、Aさん、Bさん、Cさんが同じ趣向があるときは、別の手を狙いに行くという戦略が有効になることがあります。
・周りと逆を行く
自分の手が腐ってたら、別の変則手を上がりにいく。これは麻雀でいつも訓練してきたことでした。
これを会社に応用すると、
語学がみんな強い → だから語学力を高める!
では自分の価値を示すことができません。みんなが持っている価値はレッドオーシャンで競争が激しすぎるのです。そこで、入社早々私は語学とは別の価値を示すことができないか?考えるようになりました。
・他人との違いを模索する
入社1か月ぐらいたつと、有賀さんから会計の仕事も手伝わされるようになっていました。そこでわかったことは、 有賀さんは経理的な仕事が、ちんぷんかんぷん、だったのです。
有賀さんは確かに、英語はペラペラ、中国語も操り、マナーも素晴らしく、いつもミニスカをはいてきてくれる才女です。しかし、なんらかの能力が高いということは、同時になんらかの能力を高める時間を失っているのです。
社長が後ろの席で、
「今月の損益分岐点、いくらかなあ・・・」
とかぼやいていても有賀さんはポカンとしているといいますか、「シカと」していました。それどころか有賀さんだけでなく、社内の誰ひとりとして、社長のつぶやきに反応しません。ただの独り言になってしまうのです。
社長は経営的な話ができないという状態にありました。
・突破口が見つかる
(損益分岐点ぐらい誰か答えてやれよ・・・)
と感じた私は、思い切って、クルッと後ろを向きました。社長の目の前にいるので、クルッと回転するだけで速攻社長面談となります。
「社長・・・3年分の月次損益計算書見せてもらっても良いですか」
と言うと社長は
「おお・・いいよいいよ・・・」
と言って新人の私に面白がって見せてくれるのです。
損益分岐点ぐらいは、損益計算書を見れば、すぐに出せますので、2分ぐらいで計算しました。すると社長はえらく喜んでくれたのです。
私は
ここに活路があり!
っと直観的に判断しました。
続く
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コミュニケーション能力も、1つ尖ったスキルがあると、キャラクターが定まりますし、会社で重宝されることが多いです。例えば、論理力だけは負けないとか、気遣いだけは負けない、相手の長所を見つける力だけは負けない・・・など。
もちろん最低限の基礎なコミュニケーション力は社会人として必要になります。
ある程度の基礎が固まったら、次の段階としてはどの能力を尖らせるか?考えていくと良いかもしれません。
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コミュニケーション能力-講座の軌跡111 似非経営学で突破 - 川島ブログ
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私川島達史は元引きこもりニートです。対人恐怖の克服体験、起業について執筆中です。対人恐怖の克服、どうして引きこもりがコミュニケーション講座を創ったのか?興味がある方は是非ご一読ください。
・軽度対人恐怖時代 1~32
・引きこもりピークに 33~56
・フリーター時代 57~82
・2年間の会社員時代 83~128
・起業ニート時代 129~187
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