コミュニケーション能力-講座の軌跡127 会社員編 反対の嵐
引きこもりから脱出し、就職することができた私は、サラリーマン生活を送っていました。サラリーマン生活が2年になろうとしたとき、プランは白紙なまま、独立するという暴挙に出ることにしたのです。そして父親への筋を通すため、書斎のドアをノックしました。
・父との対峙
私
「お父さん、実は会社を辞めて独立しようと考えているんだ・・・」
父
「ええ・・・??」
「・・・・・」
「・・・・・」
「何言ってるんだ?まだ2年しか勤めてないだろ?
思いつきで独立できるほど甘いものではないだろ?
大体何で起業するって言うんだ・・・」
私
「いや・・・それはまだ決めてない・・・」
父
「ちゃんと経験を積んでからまだしも、
思いつきで独立なんてできるわけないだろ。」
私
「確かにそうなんだけど・・・
でも・・・もう決めたんだ・・・」
父
「うまく行くわけないだろ・・・
とにかくちゃんと考えなさい。」
私
「もう決めたんだ・・・」
・説得はできない
結局Okの返事をもらうことができませんでした。もちろん、これは私の説明不足が決定的な原因でした。私がこのような思考に至るまでのプロセス、どれだけ勉強をしてきたか、経験を積んできたか、父親は全然知らなかったわけです。反対されるのは当然でした。
しかし、私は父親が説得できないぐらいで、独立することを辞めるなら、独立する資格はないと考えていました。誰かに反対されたぐらいで辞めてしまうなら、これから体験する困難を乗り越えることは到底できないと考えたのです。
私の人生は私の人生です。Okはもらえなかったけど、「報告」という最低限の筋を通した・・・という気持ちになっていました。。
・反対の連続
それから私は、親しい人に会社を辞める旨を報告をしました。社内の先輩、初めての部下、高校時代の唯一の親友、彼女・・・。
しかし、誰一人として前向きな応援をしてくれませんでした。
「はあ・・・?!何をするか決めてないの?」
「独立なんてそんな簡単じゃないよ」
「経歴に傷がつくよ」
「生活不安定になるんじゃない」
「ちゃんと人脈を創ってからじゃないと・・・」
みんな私がとち狂ってしまったのだと感じていたと思います。懐疑的な意見しかありませんでした。何をするかも決まっていないのですから当然でした。実際、何をするか決めてない状態で独立して成功する可能性なんて、3%もないと思います。仕方のないことでした。
ただ・・・・
わかっていても、どこかで応援してほしいという気持ちはありました。流石に周りから反対ばかりされるのは、つらかったです。みんなどうせダメだろう・・・という顔をしていたので、悲しかったことは覚えています。私は独立を控え、心理的な孤独感に襲われていました。
・最後の報告先
一通り周りの人に報告をした私ですが、最もお世話になった人への報告が残っていました。それは社長でした。
社長には本当にお世話になりました。まず、どこの馬の骨ともわからない若者を、面白がって採用してくれました。そして2年間社長の目の前で、教科書には載っていない現実的な経営学をたくさん教えてくれたのです。ちょっと感情的で理不尽な所もありますが、本当に尊敬していました。
退社1か月前、私は社長に
「社長・・・実は重要な相談があるのですが、
お時間よろしいでしょうか。」
と告げました。社長は経験豊かな経営者です。
私のその言い方で悟ったのかもしれません。
「おう・・・いいよ・・話そう・・・」
少し寂しい表情をしていました。そして社長に独立するする旨を、喫茶店で話すことになったのです。
そして社長は唯一うれしい一言をかけてくれたのっです。
その言葉は一生心に残る言葉でした。
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