川島ブログ 

コミュニケーション能力に関するブログを書いています。筆者は元引きこもり、ニート、現在はダイレクトコミュニケーションの講師をしている川島達史です。

対人恐怖症克服期138 起業迷走編 1万円(3500バーツ)しばり

対人恐怖症克服期138 起業迷走編 1万円(3500バーツ)しばり

 

 

事業プランを模索していた元引きこもりの私ですが、生涯をかけて打ち込む仕事に出会うことが出来ていませんでした。唯一、海外の方とのコミュニケーションの面白さが記憶にあったので、貿易に興味を持ち始めていました。

 

ただ・・・いくら勉強しても、肝心の商品と出会うことができません。そこで私は1つのチャレンジ(実質は現実逃避)としてタイに商品を捜しに行くことにしたのです。

 

 

・1万円縛り

自分の性格を鑑みると、お金を持って行くと、圧倒的豪遊・・・をしてしまうのは目に見えていました。そこで自分との約束として、お金を1万円だけしか持っていかないことを決めました。ギリギリの金額で自分を試してみたいという気持ちもありました。

 

 

 最低限の保険として帰りのチケットは買っていました。ただし、OPENチケット(帰りの日程が決まっていないチケット)で日程は固定しませんでした。

 

事業プランの片鱗を見つけるまでは、絶対に帰ってこない!

 

と虚勢を貼っていました。

 

 

・薄暗い空港に到着 

2005年当時のタイは1バーツ2.8円ぐらいだったと思います。1万円ですと3500バーツぐらいでしたでしょうか。換金してみるとそれ位のお金にしかなりませんでした。

 

私が使った便は夜に到着の便でタイの空港についたのは夜の11時ぐらいでした。空港に到着すると、さっそく異様な雰囲気を感じました。

 

まず照明が全体的に暗いのです。成田空港の明るさを100とすれば30ぐらいでしょうか。不吉な・・・どんよりとした・・・そんな雰囲気がありました。

 

 

・ニコニコしたおじさんが寄ってくる

空港から降り立つと、夜の11時ということもあり、人はまばらです。周りに居た日本人もいなくなってしまいました。心細くなってきます。さらにはほぼ何も調べずにタイにきてしまったため、泊まる宿もありません。

 

不安になりながらも空港から出ると、大きな幹線道路がありました。照明が暗く、治安が悪そうです。ホテルや商店街はありませんでした。たまにすれ違うタイ人の視線を感じます。

 

 

これは朝まで空港コースだな・・・

 

と途方に暮れていました。

私はしばらくボケっと突っ立ていました。。

 

 

するとどこからともなく、50代ぐらいのニコニコしたタイ人のおじさんが近づいてきたのです。

 

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*賭博破壊録 カイジ 人食いパチンコ編1巻より引用

 

 

このわずか30分後に、1万円しか持ってこなかったことを、圧倒的に後悔する事件が起こるのです!!

 

 

ざわざわ・・・

 

 

対人恐怖症克服期137  起業迷走編 孤独感 孤独感

対人恐怖症克服期137 起業迷走編 孤独感 孤独感

 

 

元引きこもりの私は起業をするために退職しました。しかし4か月経っても、事業プランが見つかりません。貯金がどんどん目減りしていきます。そして彼女との関係にも暗雲が立ち込めてきました。

 

 

・念仏彼氏 

彼女は1000億単位の大企業に関わっていました。華々しい活躍を聞くたび、私はみじめな気持ちになっていきました。彼女が会計士だったので、どうしてもルサンチマンが活性化されてしまうのです。

 

 

デート中は

「はあ~うまくいかない・・・」

「前に進まない・・・」

「ふう~・・・」

「お金がどんどん減っていく・・・」

「会計士は安定していていいよな・・・」

 

 

こんな感じの発言を念仏のように唱え続けるというスタイリッシュなデーツを続けていました。この世のあらゆる苦しみを説法のように聞かされ続けることで、彼女のメンタルも鍛えられたと思います。

  

 

・悪条件の塊

私の悪条件を客観的に並べますと

 

起業家 実質ニート

・愚痴ばかり

・毎回同じ服でデート

・デートプラン皆無

・予算1000円以内 

・おごらない

・将来性なし

・日に日にコミュ障が悪化

 ・麻雀依存(この時期も雀荘には通っていた)

・一切笑わない

・もやし 体型

・彼女のスペックに嫉妬する

 

というモテない大三元を完全にツモッた状態でした。どう考えても会計士の彼女に不釣り合いでした。

 

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(この時の彼女の心理は右側の坂崎さんのやうだったと推測されます!)

 *賭博堕天録カイジ1巻より抜粋

 

 

 

・ 苦しさと考えの深さ

日に日に最後の砦でもある彼女との関係が悪化していきました。私は彼女へも心を閉ざしていきました。会う回数も減っていきました。

 

当然、孤独感が強くなっていきます。社会や親しい人から受け入れられているという感覚がなくなり、孤独との戦いがとてもしんどかったのを覚えています。

 

 

孤独は本当に辛いです。孤独は健康に良くないです。

 

 

そうして孤独と向き合う生活をしていた結果、私はついにある結論に達しました。

 

 

それは「実際に海外へ行って、商品を捜しに行く!」というものでした。

 

 

・・・・というのは建前で、本音を言えば、孤独な生活をしていることに耐えられなくなってったと行ったほうが正確だと思います。

 

どうあれ私は日本にいることに鬱々としてしまい、海外に行くことにしたのです。

 

 

・タイへ向かう

感覚的にアジアに行きたいと思いました。中国は取引が面倒くさいことがわかっていたので、まずはタイに行くことに決めました。計画はありません。とにかくタイに行って、様々な商品に触れる。というそれだけを条件にタイの国に渡ったのです。それは精神的な逃避でもありました。

 

 

しかし、この逃避行によって私は人生のクイズの最終的な回答を見つけることになるのです。

 

 

 

 

 

 

対人恐怖症克服期136 起業迷走編 起業モラトリアム

対人恐怖症克服期136  起業迷走編 起業モラトリアム

 

元引きこもりの私は、起業をするべく会社員を辞めました。そしてまずはフリマに出店をしました。売り上げはゼロだったもの、逃げずに出店したことに小さな自信をつけました。しかし、依然としていまだやりたいことが見つかりません。所詮は時間を浪費してする、口だけニートでしかありませんでした。

 

 

・ボツになった企画

何をしたいのか・・・途方に暮れながら一日中考えていました。まずはコンビニに行き、A3の大きな白紙を1枚コピーします。そして喫茶店に行って、事業プランを書きなぐるということを繰り返していました。この時期に考えた企画は100個近くあったと思います。

 

例えば私は当時、鼻の毛穴に悩まされていました。いわゆるイチゴ鼻です。毛穴すっきりパックでとっても8割ぐらいは残っています。鼻の毛穴ほど役にたたないものはない!と考えていました。

 

んで、この悩みはビジネスになるかも・・・と考えました。吸引機能付きの極小の注射針を開発する。そして、専門のサロンを開けば、需要があるのではないか?と考えたのです。

 

さらにすばらしい?ことに鼻の毛穴は2週間ほどで元通りです。すなわち継続的な収入が見込めるのではないか?と考えていました。このアイデアは今でも行けると思っています。

 

 

(誰か作ってくだされば私行きますよ!

1000円、10分、鼻の毛穴吸引!!!

みたいな感じで・・・

誰かお願いします。)

 

 

このようなアイデアのいくつかは、資金の問題さえクリアできれば実際に商売になりそうなものもありました。

 

 

・一生の仕事の条件

しかし、どうもしっくりこないのです。

 

 

・一生の仕事とすること

・人生を賭ける価値のあること

・正業であり、人の役に立つこと

・システムがもたらす業種ではないこと (川島の経営感

・短期的な分野ではなく、長期的な視点で 考える

 

 

 以前考えた(以前のブログはこちら条件を満たすアイデアが出てきません。一度しかない人生です。鼻の毛穴ビジネスは儲かりそうです。しかし、儲かる、儲からないも大事ですが、もっと肌感覚にフィットする仕事をしたかったのです。

  

 

・「貿易」は感覚にフィットする

1か月ひたすら自分の分野を模索し続けました。そうして、うっすらと出てきた結論が、

 

 

「貿易関係」

 

 

でした。私が以前働いていた会社は貿易が盛んな会社でした。貿易の仕事は様々な方とやり取りがある仕事です。様々ん国の方をコミュニケーションを繰り返して、取引を進めていく。ビジネスを通してたくさんの人と関われる魅力があると感じていました。コミュ障の癖に対人関係のやりとりは非常に楽しかったのです。

 

 

 

・貿易実務者検定を取る 

そこで企画を考える合間に、貿易の代金決済や、代金の流れ、郵送の仕方など、基本的な知識を学んでいきました。「貿易実務者検定」という資格の初級も取りました。気が付けば4ヶ月が過ぎていました。

 

しかし、これは前に進んでいるようで、成長している感覚はありませんでした。どこかで勉強に逃げている気がしていたのです。行動することを避けて、再び勉強ばかりしている。付加価値を出す上で、勉強は大事です。しかし、行動できなければ話になりません。

 

 

・再び行き止まり

私はまたしても起業モラトリアムにとらわれ、グダグダと人生を浪費してしまいました。「貿易」というイメージだけはつかんだものの、ビジネスの種を未だに見つけることができませんでした。

 

4カ月・・・やることが決まらないとだんだんと自分を責める時間が多くなってきました。フリマでつけた豆のような自信もすぐになくなってしまいました。

 

またしても勉強に逃げてしまった。結局口だけ・・・という思いが大きくなっていきます。誰にも悩みを打ち明けられず、再び内向的な日々に没入していきました。

 

 

・彼女の関係に暗雲

およそ私は退職してから心から笑った記憶がありませんでした。孤独感が襲ってくる日々。それをどうにかどうにか握りつぶして・・・考える日々が続きました。

 

そして自分のことで精一杯であるが故に、彼女との関係にも暗雲が立ち込めてきたのです。この時はまだ半年後に彼女に振られるなど考えてもいませんでした。

 

 

 

 

 

 

対人恐怖症克服期135  起業迷走編  売り上げゼロ円

対人恐怖症克服期135  起業迷走編  売り上げゼロ円

 

独立をしようと会社員を辞めた私ですが、「1円も稼いだことがない」というコンプレックスを抱えていました。そこでフリーマーケットに挑戦したもの、出店者同士の会話が怖くなり、会場から逃げ出してしまいました。

 

2日目は森田療法の「目的本位」に生きることを決意し、ついにお店を出店することに成功しました。最低限の目標にたどり着けた自分を少しだけ褒めてあげました。

 

 

・売り上げゼロ円

ただ現実は酷いものでした。苦労して出店したのにほとんど来客がなかったのです。3人ほど高齢者の方がきましたが、横目でチラッとみてすぐにいなくなってしまいました。私の漫画やコートに興味を持ってくれそうな若い人は一人も来ませんでした。主催者の方も、バツが悪そうな表情をしていました。

 

定刻になってしまい、とうとう私は1円も売り上げることなく退散することになってしまったのです。

 

 

・ 小さな成果に小さな自信

以前であれば、自信を喪失していたと思います確かに客観的には、1つも売れなかった。しかし、帰りの自転車は先日とは違い、いくばくかの自信がついていました。1円も売り上げを上げることはできなかった。だけどちゃんと恐怖突入できて、出店することができた。

 

「行動できた」

 

ということが何よりも大きかったのです。

 

 

・ 1ミリの重さ

もし1ミリの前進がなければ今、どうなっていたかわかりません。出店できなかった自分をさらに嫌いになってしまい、消極的に生きていたかもしれません。ダイコミュという仕事を発想できなかったかもしれません。

 

バタフライエフェクトという言葉があります。 蝶の小さな羽ばたきによって、将来的に大きな力学的な変化をもたらすという理論です。

 

 

ばかばかしいどんくさい1ミリでも、それは実は大きな将来の変化をもたらす可能性があるのです。小さくても良い、小さく成果を出して積み重ねていくことの重要性を学んだと思います。

 

 

・迷走は続く 

フリーマーケットが終わってから、数日は放心状態になってしまいました。我ながら脆弱なメンタルです。そして、数日休んでから徐々に活動を再開しようと重い腰を挙げました。

 

当然ですが、やりたいことが見つからないという現実は解決していませんでした。再び頭を抱える日々が続くことになります。

 

 

 

 

対人恐怖症克服期134   起業迷走編 1ミリの前進

対人恐怖症克服期134   迷走編 1ミリの前進

 

独立をしようと会社員を辞めた私ですが、自信をつけるために、フリーマーケットにチャレンジすることにしました。しかし、初日は対人恐怖心性が覚醒し、直前に逃亡してしまいました。2日目は心理的に持ち直し、どうにかフリマ会場にたどり着きました。

 

 

・恐怖を煽る心の声

遠目から見ると、先日は3組だった出店が5店舗ほどに増えていました。心臓が再び震え始めました。

 

 

「ほらほら!どうせ恥をかくだけだぞ。さっさと帰ろうぜ。どうせお前には無理なんだよ。このまま進んでいくなんて無理無理!」

 

 

恐怖を煽る心の声がまとわりついてきます。

 

 

私は深呼吸をしながら

 

(恐怖とはうまく付き合い、目的に生きる

 恐怖とはうまく付き合い、目的に生きる)

 

 

と心の中でつぶやきました。恐怖がゼロになるわけではありません。それでも1分ほどたつと、どうにか前に進む気力がわいてきました。

 

 

・好奇の眼差し

そうして顔面蒼白になりながらも、どうにか私は会場にたどり着きました。出展者の方々が、自転車に積んだごみのような商品を、好奇の眼差しで眺めているのがわかります。

 

 

「・・・・し・・・主催者の方はいますか?

 出店登録をしていた川島と申します」

 

 

と告げました。すると白いひげを蓄えた50代の男性が現れ

 

 

「ああ・・・川島さんですね。お待ちしていました。昨日はどうされたのですか?」

 

 

と話しかけてきてくれました。その白いひげの男性の好々さは、どこかカウンセラーのような雰囲気がありました。目じりに笑い皺が深く刻まれていました。おじいちゃんが孫を出迎えるような暖かさを感じ、恐怖が和らぎました。

 

 

「風邪をひいていました。すいません。」

 

 

と、軽く説明すると、その男性は場所を割り振ってくれました。

 

 

 

・人生ではじめての出店

こうして私は、どうにかこうにか初めて自分のお店を構えることになったのです。

 

 

恐怖と付き合い、目的に生きることができた・・・

 

 

私は自分の出店スペースにへたり込んでしまいました。不思議な高揚感で体がポカポカと暖かくなっていました。 小さな小さな前進だったけど、どうにか前進した・・・

 

 

1っ歩どころか1ミリしか前進していないことはわかっていました。されど自分にとっては大きな1ミリの前進でした。

 

 

そうして人生初めてのビジネス?がスタートしたのです。

 

 

 

 

 

 

対人恐怖症克服期133   起業迷走編  目的本位に生きる

対人恐怖症克服期133   起業迷走編  目的本位に生きる

 

独立をしようと会社員を辞めた私ですが、「1円も稼いだことがない」というコンプレックスを抱えていました。そこでフリーマーケットに挑戦したもの、出店者同士の会話が怖くなり、会場から逃げ出してしまいました。治っていたと思っていた対人恐怖が再び覚醒してしまったのです。

 

帰り道は非常につらいものがありました。30キロ近くある荷物を2時間かけて運んだにも関わらず、商店すら開かず、帰宅することになってしまった。荷物が重く重く感じました。

 

売れ残った商品の値札が、風が吹くたびにパタパタとなびきます。商品たちに笑われているようでした。耳障りなので値札を掴んですべて剥がしてしまいました。

 

 

・地を這う敗走ニート

世間はIT起業で盛り上がり、若くして華々しく成功している方が多い時代でした。最先端のアイデアを元に成功を重ね、人生を駆け足で進んで行く起業家達。

 

方や私はアイデアもなく、ごみのような商品を荷台に積んで、お店を開くどころか、会話が怖くなって逃げている。1ミリたりとも前進できない。

 

途中、国道を通っている時、この車にはねられれば楽になるかな・・・と想像しました。その感覚は引きこもりの時の以来でした。

 

 

 一体僕はこの24年間、何をしていたのだろうか・・・

 

会計士の勉強を2年間毎日勉強してきた・・・

 

経営学の本を何百冊も読んだ・・・

 

会社員として2年間修行した・・・

 

それなのにフリマ一つ開店できない・・・

 

 

・人と関われないなら仕事はできない

帰宅後、放心状態になりながら、現実を確認しました。現実は正直です。いくら勉強したとしても、コミュニケーションを避けてしまえば、その努力は全て無意味なのだと痛感しました。

 

仕事とは人間との関わり合いの連続です、コミュニケーションを避けていては何一つ前進などしません。現実の仕事の前には、人が怖いという心性をどうにかしなくてはならないことが身に染みてわかりました。

 

これから先、たくさんの人と接することになる。その中には苦手な人もいるかもしれない。でも不安な気持ちを言い訳に逃げていたら、人生は何一つ変わらないのです。


・目的本位 反省会

そういえば私には引きこもりの時に学んでいた、心理学の知識がありました。私はもう一度「森田療法」の本を引っ張り出して丁寧に読み返しました。森田療法では「気分本位」「目的本位」という概念を重視しています。何度も勉強した概念でした。

 


気分本意とは

感情に支配されてその感情の赴くまま行動してしまう姿勢です。

目的本位とは

気分に振り回されずに、目的を大事にして生きていきていく

 


という考え方です(興味がある方はこちら)。私の行動は典型的な気分本意の行動でした。いい加減この姿勢は改めないといけない。目的を大事にして、不安感や恐怖心に支配されるのではなく、うまく付き合いながらやるべきことをやらないといけない。

 

・フリマに再び恐怖突入

時間は深夜になっていました。私は1つの結論に行きつきました。

 

それはかの小規模なフリーマーケットに再度、恐怖突入することでした。それが唯一の、怖がりな心性を克服する方法と考えたのです。逃げ続ける自分にはうんざりでした。逃げることに嫌気がさして、自分の生き方を変えるために会社まで辞めてしまったのです。結果が出る出ない以前に、行動しない自分へ嫌気が差したのです。

 

もう1円売るなんて目標は立てなくいい!

 

まずは出店できればいい!

 

どうなってもいい!

 

自分の決心を曲げず、店を出そう!


そう決意を固めました。

 

 

・そして再戦

唯一の救いはフリーマーケットの開催期間は2日間だったということです。1日目が挫折しても2日目が残っていました。私は再びごみのような商品に値札をつけ、2時間パタパタとそれに笑われながら、会場にたどりついたのです。

 

 

そうして私はやっと小さな小さな成果を手にすることになるのです。

 

 

 

 

 

 

 

対人恐怖症克服期132  起業迷走編 対人恐怖が目を覚ます

対人恐怖症克服期132  起業迷走編 対人恐怖が目を覚ます

 

独立をしようと会社員を辞めた私ですが、「自分の力で1円も稼いだことがない」というコンプレックスを抱えていました。このコンプレックスは自営業を目指す人間にとって大きなものでした。

 

そこで自信をつけるために、まずはフリーマーケットにチャレンジすることにしたのです。数十キロの荷物を無理やり自転車に詰め込み、出発しました。

 

 

会場までは2時間かかります。途中好奇の視線を感じ続けました。恥ずかしいという気持ちもありました。しかし、1円を稼ぎたい!という気持ちが勝っていました。人生が前向きに進んでいる感覚がありました。

 

 

・閑散とした公園

そうしてやっとのことで公園の入り口に到着しました。冬にも関わらず体中から汗が噴き出して蒸気していました。さあ・・・!いよいよ出店だ・・・!と気合が入っていました。

 

しかし、すぐにどこか様子がおかしいことに気が付きました。その公園はフリマ特有のポジティブな雰囲気が全くないのです。それどころか暗い印象で、どんよりとした雰囲気がありました。入口から見る限りは、どこにも人影がありません。

 

疑心暗鬼になりながらも内部に恐怖突入していきました。しかし、進めど進めど、誰一人としてすれ違うことがないのです。

 

 

・3組のフリマ準備


何かの間違いかな・・・


もう少しだけ探してみよう・・・


私はさらに奥に入っていきました。



すると・・・公園の一番奥のあたりに、3組ほど、準備をしている集団を見つけました。


私が新宿で見たフリーマーケットは100店舗ほど出店する方がいました。人だかりができて活気がありました。

 

しかし、そのフリーマーケットはたったの3組しか出店準備をしていないのです。新宿のフリマに比べ、あまりにも小規模でした。

 

・コミュニケーションを回避したい

ここで私の対人恐怖心性がむくむくと湧き上がってきました。というのも100人規模のフリーマーケットでは、いい意味で匿名性があり、隣同士の商店について極めて無関心な雰囲気があったのです。


しかし、3組しかいない・・・という閉鎖的な環境ですと、「コミュニケーション」が発生することは明確でした。

 

遠目からみるとその3組はなんとなく仲がよさげなのです。談笑しているのがわかりました。もし、かのコミュニティに突入すれば、私のプロフィールの検索合戦がはじまることは明白でした。

 

普段何されているのですか?

へえ~会社員を辞めたのですか?

独立するのですか?

何をはじめるのですか?

 

という今最も聞かれたくない質問を受けることは明白でした。当時の私は、朗らかな雰囲気で雑談する余裕などありませんでした。ぬるぬるとしたコミュニケーションをしたくなかったのです。

 

 

・対人恐怖が目を覚ます

 彼らとのコミュニケーションを避けたい・・・という気持ちが体中を支配するのはあっと言うまでした。対人恐怖との付き合き方は理解したはずでした(対人恐怖症克服期82 )。

 

しかし、起業をして孤独な生活を始始まり、「会社員」という胸を張れる立場がなくなると、かの忌々しい心性が心の奥底から目を覚まし、

 

「まだ終わってないぞ。一生苦しめてやるぞ」

 

と人生を邪魔するのでした。まだまだ私はこの気持ちのコントロールができていなかったのです。

 


そして私は、100メートル先から観察した結果、これはもうだめだ・・・と確信し、わざわざ2時間かけてきたにも関わらず、恐怖に自動操縦され、自らの人生を切り開くこともあきらめ、会場に背を向け、遁走するという愚行を犯してしまったのです。