コミュニケーション能力-講座の軌跡77 自己開示と自己開示
・私の自己開示
引きこもりから喫茶店のバイトを始めた私ですが、ある日、極度に人が怖くなり、アルバイトが始まる時間にも関わらず、出勤することを拒否してしまいました。開店間際になると、店長から電話がかかってきました(前回のブログ)。
私は引きこもりをはじめてから誰にも対人恐怖症であることを告げていませんでした。お店を休む理由として、「親戚に不幸があった」「体調がわるい」と嘘をつくことは可能でした。しかし、
嘘を重ねることはできない・・・
苦しいという気持ちを誰かに理解してほしい・・・
と感じた私は対人恐怖症であることをはじめて自分以外の人に告げることにしたのです。
「すいません・・・
実は私、以前から対人恐怖症という心の病を
抱えていまして・・・
自分を変えようとアルバイトをはじめて
なんとか踏ん張っていたのですが・・・
今日は本当にもう身体が動かないのです・・・」
「・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・
でも・・・・人と話さないなら大丈夫なんでしょ?
皿洗いならできるでしょ?」
「・・・すいません。それでも無理です。
人が怖いので。すいません。
実は私は引きこもっていた時期もあるのです・・・
こうして電話しているだけでも、
もうおかしくなりそうです・・・
本当に申し訳ありません・・・」
「・・・・」
「川島くんいないと、お店回らないよ・・・
来るのも難しいの??・・・」
・店長の自己開示
開店直前にも関わらず、店長と私の平行線の会話は続きました。5分ぐらい続いたでしょうか。私は頑なに出社できないことを宣言し続けました。
さすがの店長も諦めのムードが漂ってきました。
そしてなぜか、店長の声が震え始めたのです。いつも強気な店長の口調がどこか弱々しくなっていくのがわかりました。間が空くことが多くなり、声色もどこか幼い、少女のようになっていきました。
すると、店長は思いもよらないことを私に告げたのです。
「私だって人が怖いんです・・・・
私だって昔いじめられていたんだから・・・
それでも頑張っているんだから・・・
・・・でももう良いです・・・・」
その店長の言葉を最後に電話は切れました。店長は泣いていました。私はつながっていない携帯電話を片手に言葉を失ってしまいました。
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コミュニケーション能力-講座の軌跡78 冷たい態度の理由 - 川島ブログ
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