コミュニケーション能力コラム11 コミュニケーション能力と個性の関係 3
前回は交互作用について解説(前回のブログはこちら)をしてきました。今回はその続きです。
・人は途端に輝きだす
前回ネギは、単体ではまずい!とお伝えしました。ネギだけでおいしいという人はいないですが、不思議なもので、ネギをたぬきうどんとして食べるとめちゃくちゃおいしくなります。組み合わさることで新しく生まれる価値を交互作用と言います。
交互作用は人間関係についても同じことがいえます。人間の個性は、一見マイナスに見える人でも、相性次第で、途端に輝くときがあるのです。個性的な人が増えれば増えるほど、幅が広がり、いろいろな人間模様を創っていくことができます。
料理の食材はたくさんあったほうが良いですね。みんなうどんじゃおいしくないです。うどんも、ネギも、たぬきもあるからたぬきうどんができるのです。その意味で「個性的である」ということとても意義のありますし、個性を大事にしてほしいと思います。
・個性は相手に合うように加工する
ただ個性という表現はやっかいで、かつ誤解を受けやすい概念です。「個性的であれ」というと、なんでもOK!そのままのあなたでok!というイメージで受け取られがちです。
「個性的であれ」
と言われたからと言って、
「ありのままのあなたでOK」
というわけではないのです。
例えばネギは最初どんな形でしょうか。長くて、土がついていて、めっちゃ食べずらいですね。
仮にたぬきうどんに、長くて土がついたネギをそのままぶち込んだら、どんな味がするでしょうか?見た目にインパクトはありますが、とてもじゃないですが食えたもんじゃないですね。
んで、どうするかというと、たぬきうどんにマッチするように、形を変える必要がありますね。例えば、ネギはネギでも細かく綺麗に切ってたぬきうどんに合うように形を変えなくてはなりません。
・ ありのままの自分を受け止めては子供
ありのまま、まじりっけなしの個性を受け止めてほしい!と思うのは人間の本質的な欲求です。しかし、これを求めていいのは、母親と父親だけです。他の人は、たぬきうどんのネギのように社会に合うように形を変えなくてはならないのです。
大人になるということは、ありのままの自分は社会に受け入れられないことを悟ることです。そして寂しさと孤独感を受け止めながら、それでも自分の色を失わないように生きていくことだと考えています。
それぞれが自分の形を変えて、協力し合うと、もともとの個性により磨きがかかって、たぬきうどんのような現象が起こります。
個性をそのまま出そうとして、受け入れてくれない社会を恨むのは子供、個性を社会に受け入れられるように形を変えることができるようになるのが大人になるということなのです。
つづきます